2005-07

健康・病気

エックルス

エックルスは、ポパーの提出した三世界論を支持している。ノーベル賞学者がいうのだから、下々のわたしたちがあれこれ論評するのも的はずれかもしれない。エックルスは、神経細胞同士の関係として、抑制系関係と、促進系関係があることを実験で証明した。真に...
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ポパー

科学哲学で、ある命題が有意味であるためには反証可能性が必要である、科学理論だというならば、反証可能性を提示すべきだという、まことに正しい論理を提示した哲学者である。昼ご飯の時間には一人でリンツのチョコレートを食べていたと伝え聞く。ポッパーは...
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デカルト

二元論の立場をとる哲学者科学者の代表はデカルトである。今さらだけれど。中学の頃、「我思う、故に我あり」と黒板に書かれて、説明を受けて、納得していた。考えるから自分なんだと思ったものだ。もちろん、デカルトはそんなことを言ってはいない。デカルト...
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物理主義的唯物論

唯物論の中にもいろいろあるらしく(たとえば弁証法的唯物論)、もっとも普通に考えられる唯物論が、これ、物理主義的唯物論である。消化は胃の働きであるように、精神は脳の働きである。国会という場所には政府という働きがある。同様に、脳という場所には精...
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行動主義(Beheiviorism)

唯物論的一元論の一つのタイプ。意識はどうせ定義も難しいし、測定も難しいから、科学の対象としては諦める。測定可能なものだけを相手にしよう。そこで、こころではなく行動を科学した。ワトソンは刺激と反応の関連を科学として測定した。これは科学の方法論...
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相互作用説(interactionism)

いよいよ心身医学的概念である。いいですか、よく聞いてください。「心と物質は別々の実体であり、相互に影響を与える」とする説である。これもまたすごい。全く異なるカテゴリーの実在であるはずの心と体が相互に影響を及ぼし合うというのである。頭が混乱し...
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随伴現象説(epiphenomenalism)

このタイプの二元論は唯物論とスレスレだ。脳が物質として独自に振る舞い、その結果として随伴現象として、精神現象が発生するという。精神現象は結果であって、物質としての脳に影響を与えることはない。それならば唯物論かと言えば、そうではない。こころは...
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平行説(parallelism)

平行説は途方もない説で、「なぜかは知らないが、物質としての脳の振る舞いと、精神としての心の振る舞いは完全に一致していて、矛盾がない」というのだ。こう考えればもちろん矛盾はないのだが、何も考えていないし、説明していない。せめてもうすこしうまく...
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二元論のいろいろ

こころは物質とは別の実体であるとする立場は二元論とまとめて呼ばれる。古くからの哲学や宗教はみな二元論的である。現在生きているわたしたちも、素朴な実感としては二元論を受け入れるだろう。心の働きが単に物質の複雑な相互作用の「結果」でしかないとし...
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見込み唯物論

世の中にはのんきな人がいて、このまま科学が進歩すれば、自由意志の問題も物質の科学で解明されるだろうという。気の長い話で、「見込み唯物論」と呼んでいる。根拠は全くないと思うが、携帯電話やパーソナルコンピューターがあっという間に常識を書き換えた...