子供を育てたい町

2008-2-26(火)
夜になって、東京は、雨。
アスファルトに雨がしみこみ、
春の匂いが立ち昇る。

思うのだが、東京は、大人におもしろい町で、
子供が育つにあたって、おもしろい場所ではない。

大人が仕事をしたり、趣味をしたりするのにはいいと思う。

子供を育てるなら、
もっと田舎で、いろんな職業の人の日常が見える、
そんな町がいい。

子供が時々は父親の職場で遊びまわり、
父親の技術の卓越に尊敬の念を抱いたりするようでありたい。

東京では、人が人に対して、残酷になれる。
残酷に請求書を出せる。
それは無名性の都会だからだ。

残酷な請求書を出したら、そのあとは誰からの相手にされないような、
そのように個人が特定される程度の街、
それが教育環境としては望ましい。

匿名性の中で誰も責任を取らないような社会で、
子供を育てたくない。

無名性を否定すること、自分は神の前で自分であること、
神の前で、すべての過去を背負い、後悔する準備があること、
それは人間にとってとても大切なことだからだ。

平気で嘘をつき、そのことが問われない人間が集まっているのが、東京である。
嘘をついている人間は、
あの人は嘘つきだから、そのつもりでいるようにと、親に注意される、
そのような規模の町がいい。

今はなき先祖がどんなに立派だったか、語り伝えられ、
後々までその一族が尊敬されるような町であって欲しい。

東京は、経歴も詐称で、効能も嘘である。
一回だまされても、二回だませばおつりが来る社会である。
そのような都会で生きる方法もある。
しかしそれは子供にはまだ早い。

子供は人ごみで育てたくない。
頭の中のドーパミンが高レベルにセットされてしまうからだ。
それは頭によくない。

田舎の、漁村がいい。
海水浴場ではなく、漁村。
下関とか尾道とか。
門司、小倉。

松山と今治の間には
高縄山というのがある。
港区高輪も、昔は高縄だったのだろうと、区史には記載されている。

沼津、銚子、金沢。
この辺でいい子が育ちそうだ。