言葉の外側から言葉の内側へ

殺人事件で「心の闇」という。
愛の言葉で「言葉にならない想い」という。

意識と無意識
言葉とその外側

無意識を意識化し、言葉にならないことを言葉にする。そんなアクロバットを毎日の仕事としている。成功することもある。言葉の外側の事象を言葉の内側で表現する時はまず象徴化することになる。イメージの連鎖をたどることだ。そのとき、患者さんの内部のイメージシステムと治療者の内部のイメージシステムの一致度が問題となる。そんなことに頼らない確実な治療システムが望ましいのだが、現状では難しい。

言葉と言葉の外側の境界線を考える。言葉の範囲が患者さんの場合に狭く、治療者の場合に広いときには、治療者はある程度患者さんを導くことができる。導くことができなくても、待つことはできる。