システムエンジニアに多く見られる軽症うつ病の診断と治療

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感想:

①本論文に掲載されている、自己記入式質問紙であるH-SDSが他者評定であるHAM-Dと同様の結果が得られのはなんとも不思議なことではあるが、もしこのことが事実であればうつの評定において、とても有効な質問紙である。

②うつの治療における生活指導はやはり重要である。また、生活指導を行うにあたっても、その人の職種やライフスタイル等を鑑みて、一方的に押しつけるのではなく、患者と十分に話し合いながら継続可能なものを行っていくことが重要であろう。

③この論文には軽症のかたにはカウンセリングをとかいてあるが、それは少し見当違いであるように思われる。もちろんカウンセリングでは患者が現在感じている苦痛を、患者と共同しながら取り除くことが重要となる。しかし、現在の苦痛を取り除くためだけでなく、将来の再発予防といったものを考慮に入れながら行うべきもであり、特にうつ病患者に対する再発予防的効果は実証されている。それ故に、質問紙によって評定されたうつの重症度によってカウンセリングの適応可否を決定するのは些か早計であると考えられる。カウンセリングの適応可否に関してはまた別の観点から行われるべきであると思う。

以上三点が今回の勉強会の感想である。