老人ホーム慰問

多分、米国流の自己啓発ものは、儲からないので、大体の人が撤退するだろう。
むしろ、老齢者向けに、楽しみを販売するのが儲けになる。
今なら、軍歌とか、童謡・唱歌の類が売れる。
新聞を眺めていても、広告は、
尿漏れしても心配のないパンツなどである。

たとえば、長年バイオリンを弾いてきた人。
お弟子さんに教えるといっても限られている。
オーケストラをかけもちしてアルバイトしても、生計を立てるのは難しい。
そんな中で、生活のためのアルバイトは別に持つようになり、
銀座8丁目で、奇声を発している。

その人が、たまにはバイオリンを弾かないといけないというので、
老人ホーム慰問のボランティアを始めた。
ブラームスを弾いても、寝てしまう。
モーツァルトでも寝てしまう。
結局軍歌をCDで流して、目を覚ましてもらい、
最後は文部省唱歌を弾いてあげれば、
涙を流して歌っているのだという。

わたしたちもそうなるのよね、
乾杯よ!乾杯!
と、今夜もうるさい。