自由意志と刑罰

自由意志はない
だからと言って犯罪がないわけでもないし
犯罪が免責されるわけでもない

自由意志のない世界では
刑罰の意味は
量子力学的な確率論的決定論的に
影響を与えるような法体系であるべきだ

心神耗弱でも心神喪失でも
行為に対しての刑罰があればそれで良い

そして行為に対しての刑罰が存在する事を前提にして
脳は考える
非自由意志的に考える
だからこそそのプロセスに影響を与えるような法体系でなければならない

自由意志はないのだから
自由意志を裁くのではない
ただ行為の結果を裁くのである

そしてその目的は、次の犯罪の発生を減らすことである。

それは自由意志に影響を与えるのではなくて、
自動反応機械としての脳に、そしてシミュレーション機会としての脳に、つまり、
世界モデル1.と2.に影響を与えるのである。

法体系は現実の一部である。
脳はそれを転写して世界モデルの一部とする。

そのようなものとして法があり刑罰がある。