少しの偶然 社会性機能の衰弱

ほんの少しの偶然が道を歩分けているのは本当だと思う
紙一重でしかないのだ

それを思えば謙虚にもなり
虚無的にもなる

それも紙一重だ

成し遂げたことは実力で
何度でも実現可能であるかのように錯覚することが多い

人生に一回限りのことは検証できないから
仕方がないけれど

しかし紙一重だと気づくことが
他人への共感につながることもあると思う

教育方面では何とかしてこの共感能力を育てようと工夫しているが
うまくいかない
ますます共感性は失われ
社会性機能が失われつつある

豊かな社会は集団性機能を弱体化させるのだと思う

かんがえてみれば社会性機能などは
要するに戦争をするための機能なのかもしれない
そんなものは弱体化している方がいい社会なのかもしれない
そして時間がたてば衰亡する

誰とも共感せず交流せず
ただ栄養をとって静かに生きている
それもできる社会である

それならそれで閉じた幸せである
それ以上の何かを願うことは結局
妄想と闘争の本能を使うことになるのかもしれない