Lancet誌11月号
産後うつ病の有病率は10-15%と報告されているが、このうちかなり多数の患者が治療を受けずにいると推定される。産後うつ病は、ネグレクトや患者と家族との関係悪化などの重大な結果を招く可能性があるため、早期発見と早期治療が重要である。
ストレスの避け方などをテーマに、患者20人を単位としてグループ心理教育を実施している。地域によっては精神科医数が充足しているとは言いがたいわが国においても、このような方法を母子保健の一環として取り入れることには、一考の余地があると思われた。
チリの首都サンチアゴでの研究で、高度なケアというより、心理教育や治療アドヒアランスのサポートを中心に据えることで産後うつ病が通常のケアに比して軽減するのが興味深い。