推理小説と強迫性

強迫性格の特徴
(1)人生における不確実性、予測不能性、曖昧性を極小に抑えるための単純にして明快な生活信条ないし生活様式の設定
(2)それによって整然たる世界を構成しうると考える空想的万能感
(3)予測不可能性をあらかじめ排除する何らかの形での呪術の利用
(4)不確実性の高い生活領域への不参加とそれによる生活圏の狭隘化

これを眺めていて
推理小説のことを考えた。

私自身はあまり読まないので詳しくないのだけれど
原則として推理小説は
人生における不確実性、予測不能性、曖昧性を極小に抑え
整然たる世界を構成し
予測不可能性をかなり排除して
登場する探偵や刑事はだいたいが自分の生活スタイルに固執し成功体験を反復する癖があるようだ

最後には答えがあること
世界は説明し尽くされるされること
合理性には意味があること
無駄な伏線はないこと
などが推理小説のとりあえずの目標になっているのではないかと思われる