未来の教育とインターネット

教育問題でご両親から相談を受ける。子供の教育環境をどうすればいいか、確かに難しい問題だ。

インターネットは学び方を変えつつある。
たとえば、コンピューター技術者は先行者のプログラムソースを読んで技術やアイディアを学んでしまうから、あっという間に上達する。しかも記述言語が新しくなったりするので、新人に有利な面もある。場合によっては、昔からの技術者は古いソフトの変更だけをしているらしい。たとえば税率の変更など。

またたとえば、将棋の世界も変わりつつあるらしい。昔は強い人に対戦してもらうのが大変だった。だから誰かの弟子になって奨励会に入らなければならなかったが、そのためには定石を収集し棋譜を手に入れなければならない。そんな環境はめったになかった。しかし現在はインターネットを通じて、定石も棋譜も手に入り、素早く勉強できる。インターネットを通じて強い相手を探して練習できる。

情報は豊かに、検索性よく勉強できるようになった。昔よりも速く誰でも学べるようになった。素晴らしいことだ。

ここから先が問題である。速く上達できるのだが、そこにはみんなが到達できる。ソフト技術者も将棋指しも、問題はそのあとらしい。上級者手前の人がたくさんいるらしい。みんな同じ素材で同じように勉強してきているから、似ている。一歩抜け出すのが難しい。

一方で、コンピューター化できない部分もある。かんながけの名人は一発で平面を作り出す。ワインソムリエは味の分析。色の調合人は携帯の塗装を見てどんな色の配合か見抜いてしまう。コンピューターのまだ届かない世界だという。

これからの子供はそんな世界で学んでゆく。
英語が速く読めるかどうかで差が出るだろう。また、英語で発信できることが大きな差になるだろう。子供の皆さん、英語で日記を書いてください。
でも一方、日本語も守り、深めて、革新していきたい。古い世代のわたしは日本語に専念だ。