ーキャリア・ローカス・オブ・コントロールにおける役割の分析ー
5月21日、勉強報告会
「ローカス・オブ・コントロール」とは、簡単に言いますと、問題が発生したときに自分がどんな風に思うかと言うことです。
例えば、傘を持っていない日に突然雨が降ってきたとき、どう考えるかと言うことです。「運が悪いな~」と思ったり「天気予報は今日は降らないと言ったのに・・・」と腹立たしく思ったり、または「自分がうっかりしていた」と反省することでしょう。
このように、自分の行い(考え)を外部のせいにするか、内部のせいにするかということです。
「キャリア・ローカス・オブ・コントロール」とは、仕事上の問題が発生したときに、自分の問題として捉えるか、外的な圧力や運のせいにするかということです。
例えば、仕事がやっと終わり、帰ろうと思ったときに、上司から別の仕事を言い渡されたとします。そのとき「ふざけるな~上司」と思うか「信頼されているんだ」と思うか「自分にしかできない課題だ」と思うか・・・。色々です。
その考え方ひとつでストレスになっていまします。どの考え方がいでしょうね。
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キャリア外的統制型とキャリア内的統制型を対比している
言い換えれば
外部原因説と内部原因説と言ってもいいのかもしれない
お客さんといろいろあったときに
「あの部長さんはコンピュータを理解していなくて、勝手なことばかり言う、今日は運が悪い」
と外部原因として考えるか
「あの部長さんに仕事を説明をするときに、最初にあのことから説明すれば誤解がなかったはずだ、
今度からは説明の手順を考えよう、相手は素人さんなのだし」
と内部原因として考えるか
というあたりの違い
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どの因子とどの因子が正の相関があるかと言えば
A.キャリア外的統制型(外部原因説)、悲観主義、問題放置、ストレス反応+、相談しない、
B.キャリア内的統制型(内部原因説)、楽観主義、問題解決、ストレス反応-、相談する、
の二群に分けられるようだ
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仕事のストレスにどのように対処していくかで言えば
このペーパーの調査では
外部原因型がストレスをためてイライラしやすい
内部原因型が比較的イライラしにくいとの結果である
結果の解釈はいろいろあると思うが
やはり外部原因説をとればそこで成長が止まり
ストレスは永続すると言うことなのだと思う
内部原因説をとれば改善の余地が生まれ
次からはうまくいく可能性がある
次はもっとうまくいくかもしれないと思えば
ストレスはずいぶんと我慢しやすくなるらしい
一見すると、物事がうまくいかないのは外部原因のせいだ、他人のせいだとして反省しない人の方が
ストレスをためにくいように思うがそうでもないらしい
新橋の飲み屋で
上司の悪口を言っていても何も改善にならないのはご承知の通りで
明日から仕事を円滑に運ぶには何か別の方策が必要と言うことになる
のた、一見すると、自分が原因だと考える人は、
責任感が強く、自責的で、憂うつになりうつ病になりやすい感じがするが
実際はそうでもないとの結果でこれは少し意外
たぶん、自分に原因があると考えた方が
次に改善する方向で考えやすいのだろう
「過去と他人は変えられない」ものだから
過去と他人の原因だと思っているうちは現実は変わらない
変えられるのは「未来と自分」だから
自分を変えて未来を変えると考えたい
そのためには自分に改善余地があるのではないかと考えてみるのは
いいことなのだと思う
一時的には自責的になるが
長期的に見れば
現実を変化させる原動力になるわけで
「あまり自分のせいだと思わない方がいいよ」との
アドバイスも時と場合によりけりなのだと思う
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職場でストレス緩和に大切なのは
相談相手がいるかどうかである
しかもその相談相手は
自分と同格ではなくて
自分よりも上司であった方がいい
このあたりは制度の工夫が必要なところで
往々にして
職場の上司がストレスの原因そのものであって
その上司が仕事のストレスの相談役になっている場合が多いから
うまくいかない
メンターなどの制度を設けている会社もある
メンターは少しだけ先輩という感じ
できれば自分より経験も知識も職制も上の人で
上司ではないがそれに準ずる人が
相談役になってくれれば
ずいぶん違う
最近はそのような相談役を個人的な人間関係で確保することは難しいようで
むしろ会社が制度として設けた方がいいような印象がある
そこまで親切にする必要があるのかとの意見もあると思うが
親切にしないとつぶれてしまうのだから仕方がない
いったん雇用すれば簡単には解雇もできないのだから
なるべく活躍してもらえるように
会社側も努力するしかないと思う
資本の論理から言っても
せっかくの人材にうまく働いてもらったほうがいい
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ストレス反応の結果としては
いろいろな項目があるが
憂うつ感が一番関係が強かった
以下
疲労感
緊張感
身体不調感
イライラ感
と続いている
DSMでいう喜びの喪失とか興味喪失が入っていないようだ
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外部原因説で考える傾向の人は、悲観主義で、問題放置の傾向があり、ストレス反応に悩みやすく、
他人に相談しない傾向があると言うことなので
一連のこととして理解しやすい
直感的には、「自分のせいではない」と言える人は楽観的な感じがするが、
そうではないらしい
自分のせいではないと考える人は、悲観的な傾向が根底にある、だから「変えられないもの」に原因を見る傾向にある
「変えられない」のだから、当然、問題は放置するし、他人に相談もしない。あきらめているのだと言えるかもしれない。
内部原因説で考える人は楽観的だというのも、直感には逆らうが、よく考えれば、
自分は変えられるのだから、変えられる部分に原因を見ているということで楽観的と言えるのだろう。
変えられるのだから、問題解決に取り組み、そのためには相談もすることになる。
その場合にはストレス反応が出にくい。
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言葉の問題であるが
楽観的と
無責任やありもしない期待を抱くことを混同しないことが必要だと思う
無責任だと問題解決しないので
いつまでも問題は続きストレスは蓄積する
ありもしない期待を抱くことと楽観的は時々混同されると思うが
ありもしない期待を抱くことは現実認識が自分に好都合に不正確だということになり
当然だが現実はその逆になるはずで
自分に不都合なことが起こる
従ってストレスを感じてストレス反応を起こしやすい
この場合の楽観的は
現実を正確に評価して
その変えられる面をきちんと認識して、
現実を変えることにチャレンジするという意味だ
若い人は知らないかもしれないが
植木等の
お調子者のいい加減サラリーマンの映画や歌があった
そのような態度が楽天的ととらえられているが
オプティミストとはそのようなものではない
オプティミストとは
つらい現実ばかりあり、苦痛も大きいにもかかわらず、
「にもかかわらず」
自分が現実を変える力を信じている人間のことである
理由もなく、自分で努力もせず、未来が幸福になるだろうと漠然と考えている人のことではない
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逆に悲観的とは
未来は変えられないと決め込む態度だと思う
ーー
わたしにとっての認知療法は
「未来は変えられる」と正確に認識していただくことだ
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「未来は変えられる」→「自分は変えられる」→「楽観的」→「相談」→「問題解決」→「ストレス反応なし」と連鎖する
一方では
「未来は変えられない」→「自分は変えられない」→「悲観的」→「相談しない」→「問題先送り」→「ストレス反応多い」と連鎖する
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(追記)
日本国が債務を抱えて、しかし消費税引き上げもできず、また、景気回復も進まず税収も期待できず、
景気を維持するためにもバラマキをして、次の選挙をなんとか乗り切ることだけを考え、
などという状況は
典型的に
未来は変えられない
どうせ人間は変えられない
悲観的
相談しない
問題を先送り
ストレス反応多々あり
というように思えてならない
外部に原因を押し付けて
自分は現実を直視せず
目先のことでしのいで行く
たったそれだけの常同反復行為